[教会の壁にもたれかかりながら広場を見遣る。
そこには見知った顔がいただろうか。
今や人の変わった男に近づいてくるものなど限られているが。]
へっ。
神なんざいねぇよ。
[>>269もし神がいるなら、今頃自分はこんな惨めな体にはなっていないと、小さく悪態を吐いた。
男は口では神の名を出しながら、その存在を信じていない。
それこそ、モーリッツの言う人狼の方がまだ真実味があるとさえ思っている。]
あァ?もう片付けるって?
………………ま、いーか。
[スープを受け取るために酒瓶を置いて、左手を空ける。
さっきアルビンにジムゾンがスープを配ってると言ってしまったが、今頃来ても遅いだろう。
一応嘘はついていないからと、湧き出た少しの罪悪感をスープと一緒に飲み込んだ。]