「…本隊に報告をしておきたいが、駄目だな。
この地には猛禽が棲んでいるという。鳩も無事に届かないかもしれない。」
[いつぞや学館の授業で地理学の授業を受けた際、教官に教わった事を思い出す。
連絡用の鳩はもしもの為に残しておく事にして、メレディスは白馬を走らせた。]
「彼方はどうしているか…。」
[メレディスは分かれた片翼がいる筈の北東の方角を見やる。
やがて首を振って彼は兵らを鼓舞した。]
「行こう。彼方は歩兵も抱えているからな。
機動力は此方にある分、調査を先に進めてやらないと。」
[彼の行く先は更に南。
二つの半島を目指して騎馬を駆る。*]