────え……？［何を言っているのかわからなかった。>>279 その声の主へと視線を移すことしかできなかった。 そこには、昨日食堂で話をしたシモンの姿があった。 なんでそんなこと言うの？ その木箱は、 そんなものを入れるためのものじゃない。 この宿が、村が、もっと良くなるようにって。 想いは一気に押し寄せる。 しかし何一つ言葉にすることができず 涙を溜めた瞳で彼を見つめることしかできなかった。 その後のカタリナの言葉も耳に入らぬままに。>>280,>>281］*
