……。
それはそれとして、
多少重かろうとも、装備持ってくんだった。
[グローブには明らかに焦げたような跡やら、
服の裾には裂けたような傷やらがある。
危険生物の発生報告も絶えないこの時勢に、装備なしで世界樹の奥へと踏み入るのはやはりよろしくないようだ。
畏まった場ということで正装にせざるを得なかったが、降りかかる危険を前に身を守るよりも体面を守る対応に終始することになってしまったのは本末転倒だと思われた。
なにせ、身体は癒せても服は繕えないのだ。
予備?礼服にそんなのありませんって。]