[呪文を唱えれば、ふわりと柔らかな風が部屋に満ち、床に散らばっていたもみ殻は全て袋の中へと納まっていった。開いていた穴さえも、ひとりでに塞がる。 全てがあるべき場所へとかえってゆくのを見届けたなら、エルフはこてりと首を傾げて部屋の主を見遣ったようだ。] ……何してたの……? 修行……? こんな、夜中に……へんな、ひと。[そう口にするエルフ自身は、バスタオル一枚しか身にまとっていなかったとか。]