温泉が湧きそうなのはこの辺り?
ふん、なるほど、ならこっから水路を引いて――
[何やら小難しい会話を始めるキアラに、見物や覗き見の面々が目を円くする。
仕舞いにはあいつ本物なのかとまで言い始めたので、天命石を指で弾いた後に軽い(キアラ基準)電流を飛ばしておいた。
『うわっ、本物だ』という声が何をもって判断したのかは考えないことにする]
アンタら暇なんだったら、ちょいと別の暇してる力自慢どもを集めとくれ。
『柱』直々の命令だ、嫌とは言わせないよ。
[口調は軽いが真剣な眼差しを向ければ、覗き見の連中も何かを感じとったのか、頷き合ってその場を離れていく。
そこからの作業は、予想外に早いペースで進んだ]