人狼物語−薔薇の下国

532 天命昇華


南極石の王子 クレステッド

[握った手は小さくて細くて柔らかだった。>>240
その感触が手に残っているようで、不思議な感じだ。

水気を抜いたフルーツを渡したときの反応は予想外のもので、彼女の目から零れた滴にうろたえる。>>241
けれども、すぐに笑顔に吹き飛ばされていったから、こちらもつられて笑顔になった。

いよいよ別れる段となれば、彼女の纏う空気が変わる。>>243
無邪気で愛らしい生き物から、神魔に連なる神秘の存在へと、笑みひとつで変化する。
改めて胸に手を置き、片膝を落として祝福の言葉を受けた。]


 ここまでの心遣いと賜物に感謝している。
 いずれまた、そなたらとまみえんことを願おう。

 では。これにて失礼する。


[別れの言葉を告げた後、馬に跨がり動き出す。
見える限りは少女を振り返り手を振って。その姿が木々に紛れて見えなくなる頃には、いつしか森を抜けていた。*]

(283) 2020/03/05(Thu) 00:03:00 (nekomichi)

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