これは、返しますよっ!
[ 身を低く構えて飛びかかる姿勢を見せた白狼に向けて、燃え上がる剣を一閃すれば、炎の渦が、剣先から放たれて白狼の鼻先で弾ける。
自らの炎に傷つくことはなくとも、弾けた勢いに、白狼の動きが一瞬止まれば、その隙に風竜はぐん、と高度を上げた。
後を追って伸ばされた爪を避ける事が出来たのは、恐らく仲間の援護のおかげだろう。]
アーク!
[ 風竜が空へと向かってブレスを放ち、その風を巻き込み旋回しながら高く駆け上がると、青白い雷光に似た光が風の中から弾け散る。
白狼が、また咆哮をあげた、その瞬間、カレルは騎竜の背を蹴って宙へと跳んだ。 ]