[>>270職務中とは変わってフランクな態度の彼に、
僕は頭を上げると、にこりと微笑んだ。
僕もいつかは彼と肩を並べられるくらいの立場に。
――否、更に高く、位人臣を極める程にまで上り詰めたいものだ。]
既に把握されていたとは、さすがお耳が早い。
[そも戦争なんていうものは基本的に、国力という貴重なリソースを湯水の如く浪費するだけの無駄極まりない行為だ。
――戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。
外交折衝で無駄を回避できるなら、それに越したことはない。
その点、彼が既に動いているというのなら安心できる。]