あ、……[この少年は、確か。 合同授業の時に何度か見かけたことがある。][先の男やその仲間とかではなかった事に、安堵の息を吐く。] え、と、いいえ、くん。[合同授業もある中学生全体で30人程度、生徒の名前と顔を一致させることは難しくない。 けれど、別学年の生徒の名を呼ぶ機会などそうそう無かったから、確認をするように、ゆっくりと少年を呼んだ。]