― 現在/上空・竜の背 ―[>>266竜の飛ぶ速度は穏やかで、不慣れな者でも振り落される心配はなさそうだ。 術に集中出来るのは勿論だが、今のように強い警戒のいらない状況なら、会話を交わすだけの余裕も生まれる] わたくしは、良い師に巡り合えましたから。 丁度この先のコリルスに――[言い掛けて、今となっては敵の拠点となった街の事を思い口を噤む。 内心の動揺を悟られぬよう気を張ったが、コンラートに触れている指先までは御し切れなかったかもしれない]