[マーティンがもし仮に、真実を明かしたくないというならば、全く違う言葉を告げればいい。
そうすれば、仮にそれが、彼にとっての嘘だとしても……"その嘘"を"信用"する。
ごめんと謝って、純白のまま>>216、見送る心づもりは出来ているから。
でも、マーティンが花の持つ本当の言葉を告げたなら……。
あれだけ大事にしていたピンクの小鳥を想えば、あまりに相応しくない名前を告げたなら……。
シレネという花の言葉は、きっと……彼にとって"重大な意味"をもつ。
『偽りの愛』
ぎりっと唇を噛み、彼の顔から視線をそらさずに、答えを待つ。
うるさいほどに心臓が音を立て、彼に触れる、止血をする手が……震えていた。]