[何故此処にといぶかしがられただろうか。それとも、宰相派を表明している自分に警戒を向けただろうか。]「…。そうさな、 今 此処で――… あるいは、貴様を止めれば、」[ターリスは腰に下げた鞘から剣を引き抜く。白銀が薄い月明かりを集めて、鈍く光った。]「後の禍根は消えるかもしれん」[戯れのように切っ先をチャールズに向ける。]