― 執務室 ―[その後、他のものを下がらせれば、ディークと二人だけになる。事実を確認した時の冷えた声から、彼の言いたいことは凡そ察せられた。暫しの沈黙のあと、ディークが口を開く。別にリエヴルに逢いにいったわけではなかった。むしろ――逢いたくなかったのだが。そんな弁解に何の意味があるとも思えない]