── 食堂・食事の後で ──
[隣り合わせで座る兄の呑気さと違い、落ち着かなくたまに入り口へ視線を向けていたのは
友達、パメラの姿を暫く見ていない気がしたから。
ディーターがいつも通りな以上、何事は無いだろうけれど。]
ヤコブ、気をつけて行って来るんだよ。
ぼくも羊を……、
[ヨアヒムが淹れてくれたというハーブティーを飲んでいた時
ヤコブが、外に出て行った。>>258
大丈夫だと言われれば、自分の立場からは止められない
短く声を掛けるのみで、見送ることになった。
それからすぐ、ずっと気になっていたことを言いかけたのだが
うちはここから遠いだろう、と。兄に止められてしまう。
言いはしないが、女だということもあるのだろう。
……自分の頼りなさを感じる一日だ。]*