オレもそろそろ、なんか手伝いとかしようかなぁ……。
[寒さは随分和らいだし、悴んでいた指先は大分まともに動くようになった。
ただじっとしていると良くないことばかり考えてしまいそうだし、何より大人しくしているのは性に合わない。
とはいえ、日頃家の手伝いなんて、お使い以外にはろくにしたことがない。
どうしようと頭をひねりながら、再びきょろきょろ回りを見回した。
……そこで、ようやくヨアヒムの姿にも気付く>>279]
ヨアヒム兄ちゃん、無事だったんだ……。
[ぼそりと呟いて、見知った顔がもうひとりここにいた事に、こっそりと安堵した]