―― 中庭 ――[アイリの言葉はわずかながら少年を安堵させた。>>249少年が格段にとろいわけではなく、あのお菓子がひたすらすばしっこすぎるんだ、やっぱりそうだ……と思えたからだ。だからといって楽天的な思考にはなれなかったのだが。ゆえに共闘を思いつき、提案し、それでも自分の中の譲りがたい何かで葛藤していたわけだが、そんな中のアイリからの提案>>250は渡りに船であった。機会は平等だし、その一回で活躍できれば、少年的にはほっとできる]