[じきに舞台が変わる暗示だろうか。 少しずつ少しずつ、目が慣れてきて、倒れた筋肉の姿が見えた。] ……ね、立ち上がるなんて無理だったでしょ?[いかに筋肉の鎧を纏っても、相性の悪い魔法には流石に敵わないか。 またひとつ、諦めたように少女は息を吐いた。]『トドメ、刺さないとね。』 ……うん。[震える手で槍を握り、まだ消滅していない筋肉へゆっくりと歩み寄る。]