― 宿屋・カウンター ―
[オットーに定住の部屋番号というのはないが落ち着ける階層の3階を好んでいた。
一度寝ると室内に人の気配がこない限りは起きない彼が部屋の居心地良さ以外を求めるのは何か違う気がするが、都合のよい場所を求めて、空室の鍵と間取りを思い浮かべる。
じぃと転がったりと寝転んだりと色々できそうな空間が目の前にある304号室を気にしていたが背負っている事情と人手として働くと宣言した手前、一番奥は何かと動きづらいので諦める]
えっと、3階の移動がしやすい部屋は303号室か。
[さらっと几帳面な字で宿帳に303号室はオットーと書き込み、鍵を手に取って部屋へ移動する。
弟がどの部屋にするかは知らないが、夜中に足音を忍ばせて侵入はしないだろう**]