[天使の羽を固辞する表情は真剣だったから、重ねては勧めなかった。ただ、言いようが気になって、彼の胸を指で突く。] おまえを罪に問えるのは、私と、おまえ自身だけだよ。[既存の倫理も信仰の戒律も知るものか。例え神そのものからの断罪であれ、おまえを好きにさせたりはしない。彼と出会い、己が元に迎えた時から変わらぬ自負だった。]