[何やら音がして、足元へ当たる。見れば華やかな色の布に包まれたもの。何の気なしに拾い上げ、シメオンに見せようと口をひらいたそのとき。] "こんな場所からすみません。" "ダーフィト・マクワイアというクルーに" "渡していただけないでしょうか?"[どうやらそれは天井からで、その声の主は……ハダリー?いや、声がこもって聞こえるので、断言ができない。] ちょっと、待ってください![天井に向かって声を上げるが、返答はなく……手の中のものに、酷く困惑した顔を向けたのだった。]