[王弟閣下のお気にも召したようで、感嘆の声が聞こえる。>>274バルタへ興味関心を抱いたことは明らかだった。連れ帰りたいという遠回しな要望を受けて、さあ、と肩を竦める。] 彼は私のものではないので、私の一存ではなんとも。 だが、わざわざ貴殿が訪れてくれた返礼はいずれ使節の形で送らせてもらおう。[答礼の使節として彼を王国に送るのは、やぶさかではない、と敢えて使節の話として告げて、手放す気が無いのを匂わせた。バルタが使節に加わるかどうかは、また別の話だろう。*]