[そのまま、二人が言葉を交わす様子をなんとなく観察した。
思い出したように濡れて重たくなった防寒具を脱いで、珍しくきちんとたたむ。
カタリナの日記は、畳んだ防寒具の中になんとなく隠した。
視線を移せば、見知らぬ旅人がうずくまるシモンに手を差し出している姿が目に入る>>224
その近くには、昨日ひと悶着あったディーターの姿>>256
彼が宿のドアを開く様子を見守って、あれじゃしばらく誰も避難してこないだろうな、となんとなく思った。
そんな内心の呟きと、それを裏打ちするように村長が口を開くのは同時>>227
先ほど姿を見た気がするリーザは、手伝いにでも行っているのか、今は見当たらない。
表面上は立派な神父なのに、堅苦しいだけでなくて口が悪い一面もあり、親しみが持てるジムゾン。
珍しい物を取り扱っているので、姿を見かけるたびにいつもまとわりついている相手のアルビンが、頃合を見計らったようにそれぞれ引き上げてゆく]