[ そのあとは、名前を知らない同士の自己紹介や、屋台の食べ物を分け合ったりと、賑やかな時間が過ぎたろう。そんな祭りらしいひとときも一段落した頃、青年は、仔竜のために力を使って、まだ疲れが残る風なリーゼロッテに話しかけた。 ]改めてだけど、お疲れ様、そしておめでとう。[ そう口にしながら差し出したのは、銀の砂がさらさらと流れる小さな砂時計。 ]ノアのブレスの砂を入れて作った砂時計なんだ。屋台で売りたいって同期に頼まれて少し砂を提供したら、いくつか試作品を貰って。