[さらりと同盟を提示する城主は、予め用意していた手札を切ったに過ぎないように映った>>234] ……あの、ギィ様? 初めから、そう仰って下されば……、[彼の深慮を悟りながらも、溜息に似た囁きを零し、恨みがましげに双眸を眇め] ――……ソマリ。 先に言っとくけど…、貴方、きっと苦労するわよ。 野茨公を、納得させるには。[野茨公と与し、改革を約する以上、生半可な努力は努力とも認められないのではないか。力を貸すと請け負う笑みにも、そんな感想を抱かざるを得なかった>>235]