あのね、リート。
[まだ喧噪の続く中、自分の魔法の上達を認めてくれたらしいアイルリートに、ウェルシュは、小さく囁く]
ボク、ずっとリートが羨ましかったんだ。強くて、なんでも一人で出来て…エラソーだけど、優しいしね。
[くす、と、悪戯ぽく笑うのは、どう受け止められたか]
でも、今は、ボクはボクのやり方で、みんなを護れるんだってそう思える。星司やみんなのおかげで。だから…リートも、たまにはボクを頼ってね。
[何故急にそんなことを、と、アイルリートは不思議がったか、それとも、馬鹿を言うなと怒られたか…きっかけと言えば風の乙女の噂話かもしれなかったが、ウェルシュは、結局、笑っているばかりだった**]