[見せていたのは右の半身の方、それはつまり背の近くを見せていたことでもある。
距離をつめてくるのを、
向けられる
その切っ先は自分の首輪の隙間、逆鱗を狙い向かってくる。
昔教えたその場所。自分と
それを避けることも、受け止めようともせず、尻尾を勢いよく振り下ろす。
枷も封じる宝石もないその場所は、縛られることはないが精密な動きをするには向かない。
けれども、ただ振り下ろす、それだけならば技術も何もいらない。
両足の宝石は尻尾を振るうその身を支えるのに輝き、両手と首輪の宝石はその光りを止めていた]
──── はあっ!!
[二人の声は重なり]