―――… ッ、[込み上げた激情の侭に、ロー・シェンは足元の瓦礫の破片に手を伸ばした。鋭く尖った部分を使い、がっ。がっ。荒い仕草で、砦の壁だったものに祖国の文字を刻んでゆく。一連の仕草を見ていた幼い皇孫が居た>>6とは、勿論知らない。] …は、 ……っ、 … はぁ、[役目を終えた瓦礫が、指先から転がり落ちる。其処に記された文字は…]