― 回想・何度目からの食事回 ―
生憎、私に回ってくる予算が少なくてな。
まあまあ、これはいつも御飯を奢ってくれる友人への感謝の印と思って受け取っておいてくれ。
[懲りた様子はなかった]
そう、特別製だ。
科器の銃と魔器の銃で異なる点はいくつかあるが――発射機構が異なる。
科器は火薬を爆発させ弾丸を打ち出すが、魔器の銃は、魔力を風ににして加工した貴石を打ち出す。
これは魔器でありながら火気と同じように、薬莢の役割を果たす「紙」を使っていてな。とはいっても、「紙」に小さな魔法陣を「印刷」しているだけなのだが――まあ、通常の魔器と同じように使えるが、推進力が改良されている。その代わり、暴発の危険が付きまとう。装填するときは、他にゴミが入りこんでいないかよく確認するのだぞ。
[と、1ケース分を渡し、使用感を聞き、また作ってと――そんなことを繰り返したか]