『よいキルシュが手に入ったのでな。残るものでなくて悪いが…』[己が贈ったものは、上物のキルシュヴァッサー。――菓子に良く使われるダークチェリーのブランデー酒だ。またお菓子を作ってください!と言わんばかりのプレゼントだと思われそうで、…ほんの少しそういう下心もあったのも事実だが――妙に、渡すのに躊躇したことを覚えている。]