[一通りの報告を受けるが、緊急を要するほどの注意事項はないと見え、一先ず安堵した。
が、さほど重要ではないと思われた最後の報告に思わず顔を上げる。]
…島の血族がいるのか。
[ぽつりと呟くとそのまま空を仰ぎしばし考え込んでいたが]
ありがとう。ご苦労だったね。
お前も休めるときは休むといい。
[と彼女が下がるのを見送る。そしてその背中にもう一声掛けた。]
ゾフィヤ。
私の100人規模のオリエンテーションでは睡眠する者43名、途中退席3名。
上官からはいっそ不眠症専門医になってはどうかと勧められたほどだ。
[もし彼女がその声に振り向いても「行け」と視線で促すだろう。]