当然貴方がただって、ただボランティアの為に開国を求めに来たわけではないでしょう。
ナミュールの知識や、財、文化を祖国に持ち帰る使命をおありなのでしょう。その程度なら、今は、甘受しましょう。
然し、開国をするだけの土壌、国民意識が揃っていないのです。
そもそも、国を開くという発想すら無い者も多数居るのですから。
その状態で迎えるには、危険が多過ぎるのです。
最悪、貴方がたの国に侵略される事もあるでしょう。
その気は無いかもしれませんね、もしかたら、今は。
―――――セドナ国はどうかは知りませんが、然し、その他諸国はどうでしょう。
国際復帰。
それを免罪符に次次と、このナミュールの国土を侵される事を。
我々は危惧している事を、どうかご理解下さい。
[琥珀色の海に、アレクシスの顔が映る。
果たして彼等は自分の弁をどこまで聴いてくれただろうか。]