― 回想 ― >>270[ 杯から手を離す労すらとらず、銀色の将軍はナイフをいなしてみせた。それも、無造作に弾き飛ばすではなく、杯で受け止め、掲げてみせたのである。ああ、と感歎の声が盛れるのは抑えられなかった。] 彼に旅をさせませんか。[ あえて、新元首に問う。手放していいというなら、王国に連れ帰ってしまいたいとの意図を隠さずに。]