[…はそれを聞けば、ゲオルグとは別れて食料庫へと入っていくだろう。
…は持っているスペアキーで重い扉を開く。
比較的新しい施設の食料庫は、色々な食料、中には戦利品の貴重な食材が数多く揃っている。以前は腐敗したりネズミが湧いたり酷いものだったが、綺麗好きの…が入ってからは比較的綺麗に整頓されている。
厨房で書いたメモを見ながら、ひんやり冷たく薄暗い庫内で食材を探していると、ある”エキス”があることに気がつく。それを見た瞬間、…は不思議な気持ちに包まれた。]
これは…まだこれだけ残っていたのか。
これだけ厨房に持っていこうか。
[…は、赤い液体の入った小さな容器を、大切にポケットの奥にしまった。]