人狼物語−薔薇の下国

184 吸血鬼の共存試験


ダーフィト

[――時間がない、と。そんな声と同時に口を無理やり開かされ、あまい液体が舌に触れた。あまいあまい――頭は拒否をするのに、舌は今の彼にとって生命の源ともいえる液体を求めて動く]

う…

[頭の中がとろり溶けるような。大して長い時間でもないであろうが、呼吸のために胸が上下するにも体力を奪われていたような拘束感が軽くなった。
その時彼の口にした『タチアナ』の名前に、やっと少し楽になった視線を向ける]

…たち、あな…?

[そう珍しい名でもない。偶然ということはありえるだろうがその名は自分も知る人物にもあるもの。気付けば馬車はどこかに止まっているようだ]

――ここ…

(274) 2014/05/03(Sat) 21:55:57

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