[レディ・シュトラウス>>268の笑みには、僅かに肩を竦めることで答える。彼女が笑いを堪えているとはいざ知らず、けれどただ大人しいだけのお嬢様ではないことは、赤い唇の形から察することができた。] 猛獣の檻に放り込まれた仔兎でしょうか。[ちらりとシメオンを見ながら、微かに憐れんだ視線を送る。二人の間に挟まれれば、吸血鬼として齢数年の彼はまだまだ未熟なのかもしれない。だからといって助け舟を出すでもなく、むしろ楽しい催しが始まったとでもいうように、薔薇から三人へと視線を移した。]