レディ。俺は君のその熱心なとこは気に入ってたけど。
土足でずかずか入ったらいけない領域ってのはあるもんだ。
今のところ、俺は領主であり領民を守る権限がある。
既に手配をされているものを見過ごす領主がどこにいるかな?
…俺は綺麗に次に領主を引き継がせたいんだよ。
分相応は弁えてるだろ。
イングリッド=アルムグレーン。
[酷く、冷ややかな声が目の前の女性に刺さる。]
お前はね。
俺の領民じゃない、そして他の次の領主候補は俺の領民だ。よく改めて知って返答しような。
[取り出したのは、先ほど使用人に取り寄せた。
鉱脈の利権書だった。]