− ゲルトの部屋へ −
[食堂から出てもシスターを陥れる算段は
まだ浮かばない。
出来ないまでも、あの獣2人に容疑が向かないように
しなければならない]
……あの派手好きの始末でもしておくか。
[最初に浮かんだのは目立ちすぎる壁の血文字。
よくよく見比べれば誰かの字に似ていると
気付く者もいておかしくはない。
安穏と村で日々を過ごしていた時と違い、
頭が冴えてくる気がするのは戦場に似ているからだろう。
敵を欺き、何としてでも殺して自分は生き残る。
人の命を奪う時の昂揚感と共に、頭はただただ冷えていく]