(もう十分持ってるじゃない)
(それなのに、他人が一から頑張って作り上げてきたものを奪おうだなんて)
[先王が侵略に積極的でなかったのも、わざわざ国力を割いてまでして手に入れる必要なしと判断したからではないか?
あちらの唯一の宝物に攻め入れば、その土地に住む民の反感を買う。
民を生かしたままだと、不穏分子を領土内に抱え込むことになる。
ならば殺すか。その場合、うまくやらないと、せっかくの土地が戦火に焦土と化してしまうだろう。
なんて、あくまで一軍人にすぎないわたしの妄想だけれども。
目の前の外交長官なら、そのくらい考えてくれないかな…なんて淡い期待を抱きつつ]