―― ある日の『世界軸』・ユーリエと ――そういえばさあ……ユーリエの住むところは寒いから、装置を使わなくてもお菓子を冷たいまま保管できそうだよねえ。[そんな話をしたのは、トーマスの鬼カラシを使った新メニューを堪能してしばらく経った頃のこと。素質はある、と見込んだだけに、師匠のようにとはいかなくとも、ユーリエには治癒魔法について基礎から教えようとしているのだが、それにともない日常的な話をする機会も増えたわけで]