― Nルーム付近 ―
撃ってる…銃か。
僕は場所がわからないんだ、
君に着いて行くから心当たりのある場所に…頼む!
[ 走っていく彼女の後ろを、
追いかけて声を投げれば先を行く彼女に従って、
代わり映えのしない平坦な廊下を二人でひた走る。
音の元は人一人を殺すのには十分すぎるほどの武器。
二発目が撃たれたとは知らずとも、
すでに誰かが死の瀬戸際にいても、おかしくはない。
マーティンと白猫は言った。
禿げた頭の大男の姿が直ぐに学者の頭に浮かんで…消える。 ]
ッ――――………………カレル!!!
[ ふわりと浮かぶ白猫が消えたあと。
遠くに――通路の、最中に。
倒れている金色の人の姿が、見えたような。>>270 ]
[ 呼びかけた言葉を消して。名前を呼んで、
駆け寄ったならば、それは……果たして。* ]