― 回想・出立前 ―
[ガートルードの言葉>>142に、はっとしたような顔になる。
確かに、傭兵といえば金の為に戦っているという輩が多い。
なのに、嬉しげな顔をしていたらそれは目立つだろう]
なるほどな、笑われた理由はわかった。
[納得していると、彼女のほうでも自身に見覚えがあったようだ。
思い出したのだろうかと黙って見守っていたが]
マルコだ。マルコ・クロイツ。
[余程でもない限り、名前を覚えられないのはこの稼業ではよくあること。落胆もせずに、さっさと名を名乗る。
よろしくだの握手だのという行為をしないのは、傭兵になりたての頃相手にぽかんとされたことが立て続けにあったからだ]
そろそろ出立だな。
[じゃと短く手をあげて、その場はすぐに別れる]