[今になってみれば、分かる。多くの命を守れる方を選択する――それもまた、道理のひとつなのだと。だが若かったあの時は、あの選択が自分の最善だった。ウルケルの僚友を救う為に、意を共にした男たちを束ねて向かった救援。既に動いていたウルケル傭兵隊との連携で、巡洋艦は無事救出された。上官からは後でこっぴどく叱りを受けたが、そんなもの…助かった命に比べたら安いものだった。]