私は、貴方にはなり得ません。 それは先の出兵で理解しました。 だから今後、貴方の名で私が立つことはありません。 諦めてください。 それが貴方のためでもあります。[そう言い切った後も、兄は苦しげにしながらこちらを睨むだけだった。負担が大きすぎて声も紡げないのだろう。そんな兄に、私は手を差し伸べなかった。差し伸べる価値を見出せなかったから]