[ ──戦場でもすれ違っていたのかもしれない。
実際、彼女は覚えていた>>1:576。
しかし僕の方は覚えていなくて正解だったのだろう。
覚えていたなら──恐らく良くない感情を抱いただろうから。
民の血税で私服を肥やす七光りお嬢様、と。
当初は優しいカシムにすら負の感情を抱いていたのだから。
だが、彼女がアースガルドの将軍ならば。
カシム少佐の話から、無意味な戦争について
どう思っているかは聞いてみたくはある。
今度、以前助けてくれた時の礼を言いに行こう。
複雑な感情こそはあるが、助けてもらったのは事実。
それに、アースガルドの者全員が悪者では無いから。]