― 宿 ―
[宿にはどれだけ人が集まっていたか。
パメラの話はもう皆知っていただろうか。
雪を払いながら、宿の玄関から入るとローゼンハイムは
薔薇の為の温度や湿度やらを気にしていた]
レジーナ、きかんぼうを連れて来たぞ。
取り敢えず一番いい部屋を用意してやってくれ。
煩くてかなわん。
[その頃は女将は何をしていたか、他の者が何をしていたか。
レジーナに声を掛けてローゼンハイムを部屋へと押し込むと]
すまない、電話を貸してくれ。
[ここも繋がらなければ、役場に行く必要もないだろう。
村の連絡手段はもう無いと言う事だ]