あの男は初めて見るな。>>254
あまり匂いがしない。
(星の王子様…主人が読んで聞かせてくれたから…話は知っている。大切なものは目に見えないだって?俺にとって、大切なものは…目に見えて分かっている…それなのに…。)
[思考にとらわれないように、軽く頭を振る。]
黒い女は…集会所の近くで見かけた女だ。>>206
…やはり、不思議な匂いがする。あの大きな鞄からだろうか?
[丁度そのとき、パンや添えられたハムエッグ、マッシュポテト、スープとサラダが運ばれてくる。
…これだけでは足りそうに無かったので、パンの追加を頼むことにする。
…スープのタマネギは、そっと端に除けた。]
黒い女と、一瞬目があったような気がするが、おそらく俺の気のせいだろう。
だが、1人で食べるのも味気ない。
[俺は、些か緊張した面持ちで、声をかけた。]
話に割り込んですまない。……一緒に食っても…いいだろうか?