[さすがに、ここまでは魔物の手が及んでいなかった。記憶と変わらない風景の中を探れば、目印の青い石も、そのまま残っている。石をどかし、下の地面を掘っていく。しばらく掘れば、こつんと硬いものに当たった。土の中から出てきた小さな陶器の箱をそっと取り出す。箱の中から出てきたのは、ささやかで大事な宝物。]