人狼物語−薔薇の下国

407 ルー・ガルー戦記 9 〜ラモーラル辺境戦


正規軍戦士 ツェーザル

[ツェーザルは大地に転がっていた戦槌の傍まで歩き、しゃがんで、柄を握る。

…ぬる。と赤で指が滑った。
舌打ちして、懐刀を取り出し、軍服の長い袖を肩の付け根のあたりで切り裂き引き抜く。
次に、もう片方の手と口を使って、左手と戦槌の柄を即席の細長い布でぐるぐる巻きにし固定した。

土に汚れて血の滲んだ――戦場色に染まった布が、
愛用の武器と己の左手を確かに繋ぐ。


  これで、戦える。
  役に、立てる。


試し撃ちにと、一度軽く戦槌を宙で振るった。
ぶぉん。と重い風切り音が鳴る。]

(270) 2016/02/16(Tue) 01:49:03

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