[けれども、こんな雑談をしに彼がわざわざ戻ってきた訳でも無いし。
アレクシスだって悠長に貴族とじゃれ合っているだけの暇はなない。
アレクシスは相手の様子を探りながら、本題を切りだす。
さて、隣にまだ異国の客人は居ただろうか。
もし居たならば、封建主義の自分の主張は、到底聞き入れるはずがないが。ひとまず、異邦人達は無視して、話を進める。]
さて、
ご聡明なクレメンス様でしたら私が何故ここに居るか、お解りでしょう。
―――……結論から申しますと、貴方の協力が欲しい。
このオプティモの土地を、私達に貸して頂けませんか?
それには、貴方の人望と、人材が必要となってきます。
オプティモはシュビドと、ブラバンドの中継地。
此処を反政府派に抑えられると、非常に危険なのです。
逆にオプティモを王府軍の拠点と出来れば、鎮圧への足掛かりとなるのです。